最近私の台所関係でもっとも悲しい出来事といえば、日本で買って気に入って使っていた料理用の塩が切れかかっていることです。
私が使っているのは、こちらのゲランドの塩(顆粒)、日本での購入時は確か1キロ1,300円くらいでした。
ところが、同じものをフィリピンで探しても、まあ見つかりません。
1つだけ、海外通販で「フランス産のゲランドの塩をアメリカの店から購入できるページ」を見つけましたが、なんと約2キロで5,750ペソ(約14,000円!)もします。
日本で買う場合の5倍も高いとか、ありえないです。
それで、上のゲランド以外でも美味しい塩が無いか、フィリピン・セブの周辺で探すことにしました。
私が普段使っている塩3種類
私は普段フィリピン・セブでの自炊生活で、以下の3種類の塩を使い分けています。
①普通のスーパーで買える精製塩:250g20ペソ、1キロ50~60ペソくらい
これはどこのスーパーでも簡単に買えますし、1キロ入りの大袋でも50~60ペソほどと非常に安いです。
私はパスタをゆでる時や塩水に冷凍シーフードを入れて解凍するとき、野菜の塩ゆでや塩もみなど、主に下処理用に使っています。
日本で買ったTowerのスパイスボトルに入れていますが、さらさらなので固まることも粒が詰まることも無く、便利に使えています。
②ゲランドの塩 顆粒タイプ:(日本で買うと)1キロ1,300円前後
今回切れかかっているものです。これは料理の味付け用です。炒め物やチャーハン、サラダのドレッシング、卵焼き等なんにでも使っています。
すこし湿り気のある顆粒状なので、袋から蓋つき容器に移し、木のミニさじ(小さじ1/2杯が量れるもの)も一緒に入れています。
お塩に1,300円は高いかもしれませんが、1キロと大容量ですし、コロナ前の最後の一時帰国の時に買ったので3年ほど使えていたことになります。
塩辛くなく、まろやかで旨みのある塩で、顆粒状なのもサラダや肉に使いやすくてお気に入りだったんです。
③ゲランドの塩 フルールドセル(顆粒より大きめの結晶タイプ):フランス旅行のお土産で値段不明、以前自分で日本で買ったときは確か125gで1,600円くらいでした。
②と同じゲランドの塩ですが、より高級なラインのもので、希少な「塩の花」と呼ばれる限られた上澄みの結晶部分だけのお塩です。
これは流石に高いなあと思いますが、一番旨みが深いので、美味しい食材が用意できた時に、調味料というよりスパイス的に使っています。
綺麗なトマトとモッツアレラチーズが買えてカプレーゼにするときや、輸入のステーキ肉の味付けや、お正月限定できちんと出しをとったお雑煮に使ったりします。
ゲランドに代わる塩候補探し ~買うのをためらったもの~
②のゲランドの塩が残りわずかとなり、美味しい海水塩もしくは岩塩を探しましたが、フィリピンだと結構うさんくさい塩も多く売られているんですよね。
例えばこれは私が入浴剤づくりに使っている、普通のスーパーのNatural Sea Salt 1キロ22ペソ。
安い(ゲランドの24分の1!)のはいいのですが、パッケージには産地も生産者名も書かれていないので、正直どういう製法で誰が作っているのかがさっぱり分からず、口に入れるのは躊躇してしまいます。
特に塩は、海水や土壌に含まれた汚染物質や重金属が混じっていてもおかしくないですし。
そして、通販アプリのLazadaを見ると結構たくさん見つかるのが、「Pink Himalayan Salt」です。
実はこのピンクヒマラヤンソルト、1~2年ほど前からどうもセブやフィリピンで流行っているようで、ネット以外でもいろんなお店で置かれるようになりました。
ですが流行りすぎたせいか、安すぎて不安になるものを見かけることも増え、これ明らかに着色料でピンク色つけてるでしょ!みたいな粗悪品も混じってそうな印象を持ってしまっています。
どうせ買うなら、ある程度知名度があり、品質がちゃんと保たれてそうなものを買いたいです。
というかピンクヒマラヤンソルトは粒が大きく、ミルで挽く必要があるものが多いため、使い勝手もよくなさそうで今回の候補としてはあまり考えられませんでした。
ゲランドに代わる塩候補探し ~ありそうなお店へ問い合わせた結果~
実はコロナ前(5年以上前?)、セブのLahugにあるLa Vie parisienneというフランス風カフェレストランで、フランス産の塩が販売されているのを見たことがあります。
ブランドはゲランドかカマルグのどちらかでしたが、そこで今も塩を輸入してくれていれば…!と願って問い合わせてみましたが、残念ながら今は塩は扱っていない、と言う返事でした。
そして、コロナのロックダウンのころにオープンした、高級食材をデリバリーで届けてくれるCarne and Deliにも問い合わせました。
このお店では日本のA5肉や輸入の魚介類の他、キャビアやワサビ、以前はフランスのエシレバターやアンジェリーナのモンブランペーストなども扱っていたので、もしかしたらゲランド等のフランスの塩もあるかと期待したのですが、答えは残念ながらNOでした…。
さらに、欧米客が多そうなバニラドの商業施設「Streetscape」に先日行ったときに、輸入調味料も販売しているスペイン料理店やデリでも探してみましたが、塩は売られていませんでした。
ゲランドに代わる塩候補探し ~ 健康食品店 Healthy Optionsの塩 ~
Healthy Options(ヘルシーオプションズ)はセブに2店舗(SMセブシティとアヤラセンターセブ)ある健康食品販売店です。
セブの一般的な健康食品店に比べて輸入品がとても多く、価格も高いものが多いお店です。私はひそかに「意識高い系食品店」と呼んでいます。
1個200ペソ近くするベビーフードとか500ペソの小麦粉とか、フィリピンなのにあえてアメリカから輸入したたっかいココナツオイルとかがあるんですよ…。
ただ、その分品質もしっかりしてそうで偽物が混じっている率も低そうなので、ここの塩コーナーを見てみました。
いろいろあります!
有名どころばかりが置いてあるので、商品名をアマゾンアプリで検索すると、多くの商品でレビュー(日本語&英語も)が見られました。
最終的に、まあまあ評価の良かったアメリカ製の「REAL SALT」を購入してみました。
大きいサイズの方がお得ですが、自分が気に入るかは分からないので小さい55g入り225ペソの方です。
下の、フランスのMaldonの塩もすごく気になったのですが、アマゾンのレビューに「フレーク状のお塩でトッピングには使いやすいが、ゲランドのフルールドセルに比べるとバリバリしていて固い&粒が大きめ」とあったので、普段の味付け用に使いやすいものを探している今回はパスしました。
このMaldonの塩はセブのHealthy Optionsだと485ペソ(約1,200円)、日本のアマゾンでの価格は1,100~1,600円前後で、セブで買った場合との価格差も小さい=セブで買って損した感があまりないので、いつか買うかもしれません。
4種類の塩の味比較実験と感想
さて、私がお気に入りの調味料や食材を決める時に良くやる、味比較実験です。
家にある①~③の塩と、上で買った「REAL SALT」の4種類の塩を並べてみました。
ついでに、100gあたりの値段(ペソ2.5で日本円に換算)を入れると…
こうなりました。改めて、価格差がやばいですね…。
牛バラ肉と野菜を焼いて、シンプルなごま油+塩(もしくはぽん酢)で食べる、韓国の焼しゃぶのような料理の時に試しました。
結果、このような順位になりました。
1位…一番高いゲランドのフルールドセルがやっぱりダントツで美味しかったです。
香り強めのオットギのごま油と混ぜても、塩とごま油の両方の味がお互い負けることなくしっかり感じられました。
塩辛さが控えめなのにちゃんと塩の味はして、かつごま油の香りや野菜やお肉の脂の美味しさをより引き出している気がします。
2位…普通のゲランドの塩。フルールドセルに比べると地味ではあるものの、やはりまろやかで美味しいお塩と言えます。普通の精製塩とは明らかに違うので、ぜひまた1キロの大容量入りを買って普段の料理に使いたいです。
ただし通販で2キロ1万円以上出して買うのは頭おかしいと思うので、次に日本に帰国した時に、適正価格で買いたいと思います。
3位…REAL SALTは、思ったより塩辛さが前面に出ていました。ゲランドと比べるとかなりキツイ感じの印象です。
もっとまろやかなお塩が欲しかったので、残念ながらリピートすることはなさそうです。
Healthy Optionsで買ったミニサイズは55g225ペソなので、普通のスーパーの精製塩の50倍以上の値段ですが、はっきり言ってそこまでの価値は無いように思いました。
4位…スーパーの精製塩は、期待もしていないですが、予想通りです。というか普通の塩です。
安いので、今後も料理の下処理にはバンバン使っていきます!
今後チェックしたい塩
期待して買った「REAL SALT」があんまりだったので、これからしばらくの間は良さそうな塩の少量パックを見つけたら買って試す日々が続きそうです。
会員制スーパーのランダースなら輸入の塩も置いていそうですが、基本大容量入りが多いと思うのですぐに買うことはなさそうです。
あとは、セブの高級寄りのレストランでは輸入の調味料を置いていることがたまにあるので、そういったお店などもコツコツ探してみようと思います。
もしフィリピン・セブで美味しいお塩が買えたら、またここで報告したいと思います!
追記:その後、見つけました!
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