先日私と同じITパークに住む友達とお茶してた時に、セブには他にも魅力的なコンドミニアムや地域もあるけど、ITパークから引っ越す気にならないよね~。という話になりました。
私も友達もセブの他の場所に住んだことがあり、今の方が良いと思える部分が結構たくさんあがったので、その理由を4つ紹介します。
現在(2024年)のセブであればITパークが最も満たしていると思いますが、数年後にはもっと選択肢が増えていそうですし、フィリピンの他の都市でも同じような条件が当てはまりそうな場所はあると思うので、フィリピンで住むところを決める時の参考にしていただけると嬉しいです。
ITパークに住む理由1・インフラの安定性
これは、日本に住んでると一番気にしない点かもしれません。
でもフィリピンの場合、インフラ整備度合いによる生活のしやすさは超重要で、地域によって違いが歴然としています。
具体的には、道路・治水・水道(上下水道)・電気・景観等です。インターネット(通信環境)もインフラですが、これはまた別項目で説明します。
道路&治水は、雨の日の出かけづらさに直結します。
フィリピンでは道路の舗装状態が悪く、側溝も整備されていなかったりゴミで詰まってしまったり(ポイ捨てが多い)で、ちょっと長く雨が降るとすぐに冠水します。
以前住んでいたセブ市のサリナスドライブ沿いやバニラド、A.S.Fortuna沿いでも、雨の日はすぐ靴がボロボロになるので出かける気が失せるし、タクシーが立ち往生して帰宅できない、バイクが冠水で通れずフードデリバリーも届かない、なんてことを何度も経験しました。
ITパークでも、道路の舗装は平坦とまではいかないので水がたまりやすい箇所もあるのですが、もともと2000年代に入ってから整備された新しい地域なので、道路や側溝は比較的綺麗に作られていて、こういったひどい冠水は起こりにくいです。
上の4画像はITパーク、下の3画像はITパーク外のものです。
現在は、雨が降ったらなるべく外食も買い物もITパーク内ですませることで、以前のように雨で足が汚れたり渋滞でうんざりすることがほとんど無くなりました。
それから、フィリピンで電気のトラブルといえば主に停電ですが、ITパークに越してきてからだいぶ減りました。
フィリピンでは電力会社がメンテナンスのために予告停電を行うことがあり、ITパークのコンドミニアムに住んでいると管理部がメールや掲示で知らせてくれるのですが、そういった事前予告が無い急な停電は、ここではほとんどありません。
これも、ITパークが新しい街で、電線等が他の昔からある街に比べて整理されているからだと思います。
ITパーク内の電線の様子はこちらです。この画像を見て、日本在住の人は汚いと思うかもしれません。よれてるし…。
でも、フィリピン在住者からすると綺麗なもんです!
一方、セブに昔からあるSMセブシティ周辺やバニラドの電線はこんな状態です。
全然違いますよね。
実体験ですが、こういう古い電線やらなんやらが汚く絡まったまま放置されているエリアに住んでいると、ちょっと強い雨風があるとすぐ停電になります。
大抵翌日には電力会社が修理工事をしに来ますが、大きな台風の時などはもっと時間がかかることもあります。
2021年末にセブを襲った巨大台風オデットでは、セブ各地で電柱が倒れたりしてITパークを含む広範囲で停電しました。でも、電気復旧まで1か月以上かかった地域が多い中、ITパークはほんの1週間ほどで復旧したのは、電柱や電線が整ってるから工事がスムーズだったのかなと思っています。
他地域と比べて倒れた電柱も少なかったです。
(電力会社は、通信会社など重要インフラがある地域から復旧を急ぐと言っていたのでそれもあったと思うけど)
また、ITパーク内のほとんどのオフィスビルやコンドミニアムには発電機があるので、万が一停電しても、一定の電力は確保できるため仕事や生活に影響が出にくいです。
昔、ITパーク外に住居や職場があった時は、突然半日以上停電して仕事や家事ができなくなったりすることが数か月に1回はあったので、そういうストレスが無いのはとてもありがたいです。
ITパークに住む理由2・治安
私が住んでいて、ITパーク内の治安が保たれやすいポイントは3つあると思います。
ITパーク内にはいくつかセキュリティスタッフが配置されているポイントがあります。
セブのあちこちにいるストリートチルドレンや路上生活者も、警備員さんがITパークへの立ち入りを注意しているため、実際パーク内ではほぼ見たことがありません。
ただ、コロナのロックダウンの最中に、普段はパーク外でしか見ない雑貨売りの子どもをパーク内で見かけたことがあります。
街が無人に近くなって大変そうなので、いつもは追い払う警備員さんもきっと同情して見逃したのかと思っています。
私もその子たちから雑巾を買いましたが、その後は1度も見ていません。
ITパークに住む前は、サリナスドライブ沿いやバニラドのカントリーモールとBTCの間の橋周辺、フェンテ周辺などでよくストリートチルドレンを見かけたし、ランダースの周辺でも路上生活者が多い地域がありました。
ただそのあたりも、ドゥテルテ大統領時代(麻薬犯罪に鬼厳しかった&セブの全体的な治安も改善した)以降は減った気がします。
別にITパークは高級住宅地というわけではなく、観光地にもなっていて短期滞在の外国人旅行者もたくさんいるし、外から働く人も入ってきているので、ぱっと見はそこまで治安がよさそうに見えないかもしれません。
実際、観光客を狙ったスリや置き引きなどには十分注意する必要はありますが、6年住んでいる私の実感として、暗い場所を避ければ夜に女一人で歩いてコンビニやお茶をしに行ける程度には治安は良いと感じています。
夜のITパークお出かけ中の動画は以下の記事で紹介しています。
ITパークは2000年頃からできましたが、最初はオフィスビルしか建っていませんでした。
パークがオープンして数年後初めて住居用のコンドミニアム建設が始まった頃に、ITパーク内はレジデンシャルビルディングの建築基準が厳しいと聞いたことがあります。一定以上の質でないと居住用建物の建築許可がおりないそうです。
そのため、比較的しっかりしたコンドミニアムが多く、小さい家やアパートっぽい簡素な住居はありません。(ITパークを一歩外に出るとたくさんあります・建設作業員の一時的寝泊り用小屋は別。)
家賃も一定以上するのでフィリピン人住民は比較的収入が良い人が多いと思います。
といってもワンルームなら探せば月5万円くらいから住めるので、外国人の場合はそこまで富裕層という訳ではありません。
うちのコンドミニアムでも、一度欧米系の白人男性が、商売系のフィリピン人女性二人と廊下でおお揉めしてるのを見かけたことがありますし、明らかにおしゃれタトゥではない立派な入れ墨の入ったイキリ東洋人集団を見ることもあり、決して日本人の感覚で民度が高いとまでは言えない、とは思っています。
あくまで、これまで住んだセブの他エリアよりは、お金を稼いでる人が比較的多い、という程度です。
そして、街の特徴や外資系の情報関連企業が多いという点から、ITパークは若い人が多いです。
もう少し年齢が高く家柄も立派な富裕層が多いのは、昔からある郊外の高級住宅街の方かな?と思います。
ITパーク内には、こういう看板がいくつかあります。
「CCTV in Operation=監視カメラ作動中」です。
といっても道路上のものは本当に全部機能しているのかはわかりません。
路上のカメラだけでなく、パーク内には銀行や外資系の会社が入るオフィスビルが多く、ほとんどのビルの入り口には監視カメラがしっかりついていて、そういう建物前の路上で起きた犯罪などは他の地域よりも確認されやすいのでは、と思います。
私、フィリピンで監視カメラって結構活躍してるんだ、と驚いたことがあります。
数年前、マンダウェのJモール内の宝石店で派手な強盗事件があったのですが、その時の犯人の足取りを、警察がモールや道路上の店などについている監視カメラで追い、別の島に逃げる直前に港で取り押さえたというニュースを見たとき、警察かっこええ&カメラちゃんと使ってるんだ!と感動したんです。
泥棒や強盗も、他人の目も監視カメラも多いITパーク内で犯罪するのはリスクが高いと考えるのではないでしょうか。
ITパーク内でも、駐車場や建設現場近くなど、街灯の光が届かず暗くて人けの無い空間はたまにあるので、特に夜はそういう場所は避け、明るいところを通るようにはした方がいいと思います。
ITパークに住む理由3・インターネット環境の良さ
これは前に別の記事でも詳しく書きましたが、私の場合、ほんとに劇的に改善したんですよね。
プラン料金(現在はGlobeの月1299ペソのもの)に対して、インターネット速度と安定性がこれまで住んだどの地域よりも明らかに良く、ITパーク内に越してきたとたん、理由なく突然ネットが使えなくなるということがほとんど無くなりました。
上の記事よりもさらに今は速度が早くなっています。
月1299ペソ(約3,340円)・速度100Mbpsまで・容量無制限
ITパーク内に住んでいる6年間のうちに二度、フィリピンらしい理由によって使えなくなった(↓記事参照)ことはありましたが、それ以外はとても満足しています。
ITパークに住む理由4・利便性が高い
ITパークの広さは27ヘクタールとそこまで大きくなく、端から端まで歩いて15分くらいです。
その中に、適度な大きさのショッピングモール「Ayala Malls Central Bloc(アヤラモールセントラルブロック)」や各種銀行、数多くのレストラン&カフェ、屋台村、大きなバス停留所、各種ショップ、クリニックや託児所などがぎゅっと集まっていて、大概の用事や買い物がITパーク内で済ませられます。
このモール内にはダイソーやユニクロ、日本食もいくつかあり、日本人居住者にとっても便利だと思います。
また、コールセンター等の外資系企業が多い土地柄、海外の時間に合わせて深夜や早朝まで働く人をターゲットにした24時間営業の飲食店が多いので夜に出かけやすいのもメリットです。
どちらかというと新しいもの好きの若い人が多い地域なので、オタク要素のある店やインスタ映えしそうな店が流行っている印象があります。
逆に、格式の高い店や公共サービスのオフィスなどはあまり無いし、大きなホームセンターと家電店、靴のお直しのお店が無いのは不便だと感じたことがあります。(2024年現在)
それから自家用車が無い人のメリットとして、タクシーで帰宅するとき、行き先がITパークなら大体どの時間帯でも帰りにお客が拾えるからか、タクシー運転手に嫌がられることが少ないです。
(郊外に住むと、空車で帰るのが嫌な運転手に断られたり上乗せを要求されることがあります)
これもITパークに住むようになって感じるようになった利便性の1つです。
ところで、私が今、ITパーク内で開店を楽しみにしているのはこの2店です。
沖縄発のステーキハウスチェーン「やっぱりステーキ」と、
ニューヨーク発のカフェ「Dean & Deluca」です。
やっぱりステーキはKakkaやSparrowの並びに、Dean & Delucaは38 Park Avenueコンドミニアムの敷地内にオープン準備中です。
過去に書いたITパーク内のお店に関する記事は、以下のページで見ていただけます。
ITパークに住むデメリット?①水道代が高い
ITパークに引っ越してきて一番驚いたのが、水道代が高いことです。
昔ITパーク外に住んでいた時、水道代は月1人150~300ペソ程度でした。
フィリピンは水道代安いんだな~と思ってましたが、どうもITパーク内は上水道・下水道代が高いらしく、今は1人暮らしなのに月700~900ペソくらい払っています。
ただ、フィリピンでは住む場所によっては水道管が古く水質や水圧が悪かったり、井戸水を使わないといけなかったり、断水が多かったりということもあるので、今の住居で安定した水圧でいつでも快適に水が使えることに対してはある意味しょうがない出費かなとも思います。
ITパークに住むデメリット?②ノーメイクで出かけにくい・若者向けサービスが多い
コロナ禍が終わり、ITパーク内でも綺麗に着飾った外国人観光客(日本人含む)がまた増えてきました。
そんな中、ちょっとそこまで感覚で部屋着&ノーメイクでふらっと出かけると気おくれすることがありますし、知り合いと偶然ばったり会って少し恥ずかしい思いをしたことも数回ありました。
あと、この間「体調が悪い時の外食 in セブ」という記事でも書いたように、ITパークは比較的若い人向けの店が多く、今は伝統的な和食が食べられるお店が無いんですよね。
おしゃれ日本食ではなく、ザ・定食屋とか接待にも使えるようなちょっと良い和食屋(コロナ前まであった知暮里のような店)がITパーク内に欲しいです。
まとめ
私はもともと治安とネット環境を一番の理由としてITパークを選んだのですが、住んでみるとセブの他地域と比べてのインフラ面の良さをより実感しました。
そして、今回文章にまとめてみても、やっぱり今のところITパークからセブの他エリアへ引っ越す理由がない、と改めて思いました。
もし引っ越すとしたら、仕事上のやむを得ない理由とか、大型犬を飼うため、とかですかね…。
海の近くやもっと自然の多いところに住んでみたい気持ちもありますが、ネットやインフラが今より不安定になる可能性が高いと思うので、なかなか決断は難しいと思います。
セブ・ITパークに住んでみたい方や、フィリピン移住を考えている方に、参考にしてもらえればと思います!
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