私の住むフィリピン・セブ市では、VECO(ベコ/ヴェコ、Visayan Electric ビサヤ地方電力会社)という電力会社に電気代を払います。
今日は、最近あったセブでの電気代高騰ニュース(30%以上?)と実際どれくらい上がったのかや、電気代の支払い方法について、それから今月から勝手に電子明細(eBill)に変更されてちょっとムカついた件について書きたいと思います。
電気代値上げについて
少し前に、こんな見出しの新聞記事を見て、また上がるんかい…と思ってました。
2024年6月に比べて7月の電気代が37%も上がるというものです。月に200キロワット使う家庭なら普段より712ペソ(約1,850円)多く支払うことになる、というようなことが書いてありました。
そして、VECOの公式フェイスブックページを見ると、8月よりもさらに9月の方が高くなる、という投稿がありました。
Visayan Electric residential customers will experience a P0.95 increase per kilowatt-hour (kWh) in their electricity…
日本ではどうかわかりませんが、フィリピンでは1キロワットあたりの電気代は毎月のように頻繁に変わっているようです。単純に先月と同じ消費量だから同じ請求額とは限らないんですね。
さらに、地域や契約が住居か商業施設かなどによっても細かく変わるようです。(例:ホテルやサービスアパートメントの方が一般の住宅より電気代が高い等)
実際どれくらい上がったのか&明細とSystem Loss Charge
そして今月(2024年10月)に実際にうちに来た9月の電気代明細はこちら。
8月24日~9月24日の使用量が107キロワットで、請求額が1449.04ペソ(約3,770円)です。
明細を見ると、Generation ChargeやらTransmission ChargeやらSystem Loss Chargeやら、よくわからない名目がたくさんあるので本当の計算は複雑なのですが、単純に請求額を消費キロワット(Billed kWh)で割ると、キロワットあたり13.54ペソ(約35円)、ということになります。
日本の電気代目安はキロワットあたり31円ということなので、やっぱり余裕で日本より高いですね。(フィリピンはアジアで最も電気代が高いと言われています)
また、今年6月と比べてみても、だいぶ値上がりしてることがわかりました。
→ kWhあたり13.54ペソ
→ kWhあたり9.73ペソ
私はセブ市のコンドミニアム(マンション)ワンルーム1人暮らし、エアコンはほとんど使ってません。
エアコンをガンガン使う方なら、1か月200キロワットは行くのでは?と思いますので、日本円で7千円は超えますね。
ところで、明細部分を拡大すると、System Loss Charge 0.6662/キロワットというのがあります。
私のように100キロワット前後使う程度なら月66ペソくらい、200キロワット使う人なら月に130ペソ位は払っているお金です。

よくわからん明細
このSystem Loss Charge、なんだそれと思って昔VECOの人に聞いたら、なんと「盗電による損失分を補う費用」だそうです。説明を聞いても、なんだそれ、でした。
フィリピンではごちゃごちゃした場所では盗電する人達がけっこういて、昔は新聞記事によく犯人晒しの広告が出ていました。
盗電でつかまった人が名前と顔写真を新聞に掲載されて、”私〇は盗電しました。Vecoさんごめんなさい、二度としません”という言葉と一緒にでかでかと載ってたのが衝撃的だったのをよく覚えています。
その広告料、私らが払ってたの…?
少し前の記事で書いたようなこういう電線の状態だと、そら盗電も起こるわな、と思います。
ていうかセブでは2021年のオデット台風被害で電柱がたくさん倒れたんだから、その修理時に少しでも綺麗に張りなおしたらいいのに、今も電線は汚いままです。
電力会社は盗電を防ぐ手立てをまず十分に打つべきで、盗電の損失を何も盗んでないまっとうな消費者に負担させるなよ、と思います。
年間電力消費量の比較 2024年 VS 2019年
ところで、VECOの明細にはいつも「年間電力消費量」の表がついています。
常夏のフィリピンですから日本ほど季節による違いは大きくありませんが、1年の中では4・5月が一番暑いので、その時期は電気代が上がる傾向があると思います。
2023年9月から2024年9月までの私の消費量はこちら。この1年の月平均は96.92キロワットとなっていました。

今年はM(5月)とJ(6月)が一番高かった
昔、あんまり節約してなかった頃の、2018年9月~2019年9月の明細もあったので貼りますね。

4・5・6月が一番高い
このころの月平均は今の倍近い180.08キロワットで、2019年9月の請求額は194キロワットで2321.74ペソでした。
使ってますね~~。
でも、キロワットあたりの電気代は昔もけっこう上下していて、13ペソを超えることは以前にもあったようです。
いくつか例を出すとこんな感じです。
→ kWhあたり13.54ペソ
→ kWhあたり9.73ペソ
→ kWhあたり13.41ペソ
→ kWhあたり11.96ペソ
なにも今月はじめてキロワット13ペソ超えをしたわけではないようですし、これを見て「私昔よりだいぶ節約できてるやん!」と嬉しくなったので、まあ良しとします。
セブでの電気代支払い方法
私の現在の電気代支払い方法は、フィリピンの銀行口座からアプリを使ってオンラインで支払い、です。
私のメインバンクのアプリでは、公共料金の支払い先と自分のVECOアカウント番号を事前に登録しておけば、毎月金額を入れるだけで手数料無料で電気代支払いができます。
明細で金額を確認してから払い終わるまで1分で済むのでとっても楽です。
他にはこんな支払い方法もあります。
- GCash(フィリピンの電子マネー):楽だけど手数料が4ペソかかる(2024年10月現在)
- コンビニのセブンイレブン:銀行口座なくても払えて手軽だけど手数料が多分かかる
- Payment Center(モール等にある公共料金支払い窓口):とにかく混むことが多い
- Payment Center等で小切手払い:毎回小切手を書いてPayment Centerに持っていくのが面倒
今のところ、銀行アプリからのオンライン支払がベストだと思います!
賃貸の場合、電力会社のアカウントがオーナーさん名義になっていて、オーナーさんや管理会社に言われた額を支払うパターンもあると思います。
今月から勝手に電子明細(eBill)に変更された件
これまで、毎月の電気代は紙の明細がコンドミニアムのコンシェルジュに届いていたのですが、実はちょっと前からVECOより、eBill(電子明細)に変更しませんか?というお知らせは来ていました。
キャンペーンまでやってましたが、私はある事情により、紙の電気代明細を持っていたいと思ったのでeBill申込は考えてませんでした。
日本への一時帰国で免税を受けるために事前に領事館で書類を取るときに、VECOの紙の明細書が必要になったことがあるからです。
9月後半にVECOから来てたeBillへの切り替え勧誘テキストメッセージがこちらです。
これを見て、私VECOのアプリなんて入れてないし関係ないわ…と思ってたら、10/1と10/2にこんなテキストが届きました。
…なんとVECOのヤロウ、こちらが頼んでもないのに、勝手にeBill登録してきました。
電気代明細のPDFファイルへのリンクがテキスト(携帯へのSMSメッセージ)で送られます。登録携帯番号の下4桁がPDFファイルを開く時のパスワードです。」
もうさあ、VECOさんさあ…。
今月だけは紙の明細も届きましたが、来月からは普通に紙は送られてこなくなりそうです。
こういうの、フィリピンの会社ほんと多いですよね…!
まあ良いんですけど、例えば名義人が基本フィリピン国外に住んでいて、自宅に届く明細を他の人に受け取ってもらって電気代の支払いを代行してもらってる、というパターンも結構ありそうなので、そういう人はVECOに登録してる本人の電話番号へのテキストが国外にいて受け取れない場合、困りそうだなと思いました。
値上がりはするし、盗電された費用は押し付けられるし、有無を言わせず電子明細に切り替えられるしで、ろくなことがありません。
…と、今回はVECOへの愚痴ばかりになりましたが、この記事を書いた結果、数年前にくらべてだいぶ電気代を節約できていたことが分かったので、引き続き節約を頑張ろうと思いました!
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