先日、フィリピン・セブの電力会社VECOの電気代値上げや、勝手に電子明細に切り替えられた件について書きました。
この記事内で私はこんな風に言っていましたが、
やはり予想通り、10月分の電気代から、紙の請求書は届かなくなりました…(笑)
テキスト(携帯へのSMSメッセージ)で金額や明細PDFのリンクが送られてくるのでまあ支払いはできます。
でも管理しやすいように、不本意ながらVECOのアプリも入れることにしました。
そのついでに、セブにしばらく戻れていない日本人の友人の家の電気代を代わりに払ってあげることになったのですが、その対応中にまたVECOに振り回されてしまいました。
今日は、その過程で分かったことを書いていきます。
- セブの留守宅の電気代を代わりに誰かに管理したり払ってもらう方法
- 電気代滞納で電気を止められてしまった時の復旧の手順
- VECOアカウント開設時の登録電話番号の変更申請方法
2024年11月時点のセブでの情報をシェアしますので、このあたりのことが知りたい方は見てください!
VECOアプリで他人の電気代を代理で管理支払いする方法・前編
今回入れたVECOアプリでは、自分のアカウントがこのように表示されていて、過去1年分の電気代明細や支払い状況、月別使用量のチャート、メトロセブのメンテナンスによる停電予定などが確認できるようになっています。
このアプリからの電気代のオンライン支払いも可能です。
上の赤丸のAdd Accountが気になって見てみると、下の選択肢が出てきました。
自分じゃない人のVECOアカウント番号をこのアプリに追加登録し、そのアカウントの明細管理や代理支払いもできるようなのです。
これを見て、セブに物件があるけど去年日本に一時帰国し、そのまましばらく戻ってこれてない友人に、「セブの物件の電気代って払えてるの?誰かに頼んでる?」と聞いてみました。
友人の返事はこうでした。
「実は近々セブに短期で戻って物件に滞在したいと思ってたんだけど、電気が止まってたら到着日にエアコンとか使えないよね…!」
「コンドミニアムの管理部にはEメールアドレスを伝えてあるけど、なぜか何もそれらしいメールは届いていない」
フィリピンで物件を短期間留守にする場合、この友人のように、電気代・水道代・管理費などは最後の支払い時に多めに払っておくのが一番楽です。
後から明細をチェックすると、ちゃんと5000ペソ→〇月分200ペソ引かれて残り4800ペソ、みたいに履歴を追えます。
友人に過去の電気代明細からVECOのアカウント番号を探してもらい、私のVECOアプリで「Authorized Person」を選んでアカウント追加を試みました。
ところが、「このアカウントは存在しません」というメッセージが出て、アカウントの追加ができませんでした。
これは、既にこのアカウントの電気が止められたり、最悪アカウントが無効になっていたりして、それで追加ができない可能性がある…?と思いました。
友人も、多めに払っておいた電気代が今から2ヶ月前くらいにマイナスになってそうで、その可能性が濃厚と言います。
友人の物件はITパークからアクセスしやすいコンドミニアムなので、「しゃーないな、私が払ってきてあげよう!」ということで、身分証を持って繰り出しました。
電気が止められた時の復旧方法
友人の物件は、アヤラセンター近くのビジネスパーク内にあるセキュリティがしっかりしたコンドミニアムにあります。
コンドミニアムのロビーに入るとすぐに警備員がどなたですか?と寄ってきたので、ここのユニットオーナーの友人が1年ほど日本から戻れておらず、ポストに届いてる郵便物を私に回収して電気代等も代わりに支払ってもらいたいと頼まれたんです、という話をして、私の身分証や友人とのメッセージのやり取り、友人の過去の電気代明細データ(ユニット番号が記載されてる)を見せました。
疑われないようにいろいろ細かく説明し、「今ユニットオーナーとビデオ通話もできます」と話すと納得してくれました。
警備員が協力してくれて郵便物を回収できたのですが、VECOが指定した回収業者からの「支払いの遅れている電気代651.9ペソを5日以内に支払ってください」という旨の、ちょうど1か月前の日付の入った手紙が届いていました!
友人からユニットの鍵を預かっていないので電気が止まっているかはその場で確認できませんでしたが、手紙の日付的に、その可能性は高そうでした。
コンドミニアムのロビーでその手紙の写真を撮って友人に送ったりしていると、ロビーのソファに座って私と警備員のやり取りを見ていた他の住民が話しかけてきて、親切にいろいろ教えてくれました。
彼女によると、
- 電気代の支払い遅れで電気が止められた場合、セブに数か所あるVECOの中でも、One PavilionにあるVECOセンターへ行かないと支払えないよ。
- 私もここで2ヶ月留守にしたときに電気止められたことあるんだよね、電気代を支払えば24時間くらいで復旧させてくれた。
- 今現在電気が止まってるかわからないなら、その手紙差出人の回収業者にまず聞いてみたら?
ということでした。
彼女の助言が無ければ、パークモールにあるVECOに行こうとしてたので、助かりました!
翌朝、回収業者に電話をしてアカウント番号の持ち主の友人と名乗り、昨日督促の手紙を確認したことを伝えました。
回収業者さんは現在電気が止まっていること、友人のアカウント自体はまだ無効になっていないこと、滞納している金額(651.9ペソ)や支払い場所を教えてくれたので、すぐにOne Pavilion内のVECOへ行きました。
One Pavilionは、キャピトル(セブ州庁舎)の左上、グァダルペ寄りの場所にあるローカルモールです。
昔タクシーで行ったことがあるけど、今ならバスがあるのでは…?と思いITパーク内のバス停留所で聞いてみると、ビンゴでOne Pavilionまで直通のバスがありました!
このカラフルで可愛いMango Jeep、一度乗ってみたかったんです。ITパーク→One Pavilionまでで18ペソでした。
One Pavilion地下1階のVECOへ行き、朝だったので5分も並ばず順番が来て、さあサクッと払って帰るぞと思ったら、ここでまた問題が発生しました。
VECOに電気を止められたら、電気メーターの写真を撮ってから支払いに行きましょう!
アカウントの名義人でない人が支払いに来たことについては何の問題も無かったのですが、VECOの係の人が、「電気止められてますね。滞納分を支払ったら24時間で復旧できるけど、メーターはまだ物件についてる?」と聞いてきたんです。
予想外の質問に、「ええ、電気メーター?ついてると思うけど…」と答えたら、「このアカウントは電気が止められていてメーター取り外し対象になっています。メーターが既に取り外されていたら、滞納してる電気代を支払っても電気の復旧手続きができません。メーターがあることを確認するために、物件でメーターの写真を撮ってまた戻ってきてください。」と言われました。
「メーター外すのはアンタ達やろがい、なんで取り外しの進捗すら把握してないねん」と思い(滞納したのは私じゃないので強気 笑)、それをもう少し穏やかに発声して、「一軒家じゃなくてコンドミニアムですよ?そんなすぐにメーター取り外しとかしますか?」と食い下がってもみました。
ですが係の人によると、「VECOから外部の委託業者にこのアカウントの電気メーター取り外し依頼が出ていて、そのステイタスがPending(保留・対応待ち)になってるのでもう外部業者が対応している可能性はある。こちらではリアルタイムの作業進捗まではわからない。またコンドミニアムでもメーター取り外しの事例はたくさんある。」ということでした。
電気メーターってそんなに短期間で取り外してすぐに他物件に使いまわしたりしてるのか?というのが驚きでしたし、せめて「電気代滞納により電気止めます」っていう手紙や明細に、「電気復旧のためにVECOに支払いに来るときはメーターの写真を撮って持参してね」の一言くらい書いておいてくれても、バチは当たらないんじゃないでしょうか?VECOさんよぉ…。
せっかくITからバスでするっと来れたのに…と不満たらたらでしたが、タクシーでビジネスパークの物件までまた行きました。
友人のコンドミニアムでコンシェルジュに再び事情を説明し、私の身分証をロビーに預けて、警備員に友人の物件があるフロアのメーターがある場所へ案内してもらいました。
コンシェルジュの対応からすると、VECOが電気代滞納からの電気再開時にメーターの写真撮影を要求することは珍しくないようでした。
私のコンドミニアムも同じような構造ですが、コンドミニアムの廊下には各ユニットの水道や電気のメーターが並んでいる小部屋があり、電気メーターの部屋は鍵が掛かっていてコンドミニアムのセキュリティじゃないと開けられません。
(多分電気メーターに細工して電気代をごまかすしょうもない犯罪がそれなりにあるから)
警備員立ち合いのもとで、友人の明細書にあったメーター番号の書かれたメーターを見つけ、写真を撮りました。
立ち合いの警備員と話している時に、各メーターに青いクリップが付いてるのは電気代を払ってるノーマルな状態、ピンクのクリップが付いているのは電気が止められている状態(Disconnected)の目印だと教えてもらいました。へえ~~!
物件を出てタクシー代のためにお札を崩そうかなとコンビニのある方へ向かったら、One Pavilion方面へ行きそうなジプニー(06H)を見かけたので運転手に聞いてすぐに乗り、そのままスムーズにVECOへ戻れました。
お昼を過ぎていたので、今度は40分以上順番待ちをしました。
やっと順番が来て、撮影してきたメーターの写真を見せ、そこで渡されたのがこのメモです。
滞納していた651.90ペソに加えて、Bill Depositという「次の電気代遅延に対応するための前払い金(1262.85ペソ)」を払わないといけないそうです。
Bill Depositの金額はそのアカウントの数か月遡っての電気代をベースに算出しているらしいです。
そして、Bill Depositは翌月以降の通常の電気代支払いに充てることはできません。
今後また電気代を滞納することがあれば、その時に初めてこの預けておいたBill Depositから回収するそうです。
まあフィリピンだとありえそうなシステムなので、その金額も一緒に支払うと、レシートとともに、今から24時間以内に電気の供給を再開します。と言ってもらえました。
(多めにお金を持って行っておいて良かったです)
ついでに私のVECOアプリへの友人アカウントの追加可否についても聞くと、「電気が無事復旧したら、友人アカウントの登録があなたのアプリ上でできるようになると思う」、と言われました。
そしてこの約24時間後、アプリで再度トライしてみると、無事アカウントの追加ができるようになりました。
ある方法で物件内の電気が復旧していることも確認できたので、一応その点ではVECOはちゃんと仕事してくれた、と言えます。
VECOアプリで他人の電気代を代理で管理支払いする方法・後編
さて、VECOアプリで他人の電気代アカウントを登録する方法の続きです。
電気代を支払ってから24時間経過した後、もう一度アプリを開いてAdd Accountを選択すると、電力会社の管轄(VECOを選択)、追加したいアカウント番号を入れる欄が出てきて、無事その次の画面に進めました。
ここで引っかかる人が多そうなので(実際、別の友人が自分のアカウント登録時に引っかかってた)、詳しく説明します。
アカウント番号を入れると、そのアカウント番号を作った時にVECOに登録した携帯電話番号を入力しろ(Verify from phone number)、という画面が出てきます。その携帯に先へ進むためのワンタイムコードがSMSで届きます。私はこの方法で自分のアカウントを問題なく登録しました。
ただ友人は、何年も前にその当時使っていた携帯番号SIMが無効になってもう使えないとのことだったんですよね。
でも、↑の画面を右にスワイプすると、もう1つの選択肢が出てきます。
過去3ヶ月以内の支払い額または消費電力を入力する(Verify from bill data)、というものです。
Verify form bill dataを選び、次の画面に、前日にVECOで支払ったばかりの651.9ペソを入力しました。(Bill Depositは電気代ではないので別と考えました)
すると、問題なく登録が完了しました!
この先、アカウントを完全にConfirmする(アプリのアカウント管理機能を全部使えるようにする)方法もあるのですが、これにはアカウント名義人本人の自撮りなども必要になるので、今はまだできません。
ただ、アカウントがFully Confirmedでなくても、過去の明細確認や今月以降の電気代確認やオンライン支払いは問題なくできます。
他人の電気代を代わりにチェックしたり支払ってあげるだけなら、ここまでできれば十分と判断しました。
友人が今度セブに来たらまずVECOへ多めに支払いをしてもらい、預けておいた料金がマイナスにならないようにだけ、私が自分の毎月の電気代管理のついでに見ておいてあげることになりました。
VECOへの登録電話番号の変更申請方法
VECOアプリでは、アカウントに新しい電話番号を追加で登録することはできます。
でも、VECOアカウントを最初に作成した時に登録した電話番号の変更はアプリではできないので、前の日にVECOセンターで支払いをしたときに方法を聞いておきました。
私を担当してくれたVECOのスタッフさんによると、登録電話番号の変更に必要なものは以下の通りです。
- 登録電話番号を変更したいという内容のリクエストレターに、アカウント名義人の署名をしたもの
- 新しい電話番号
- アカウント名義人の身分証のコピーに、名義人の署名を3か所入れたもの×2種類
※パスポートとACR I-Cardとか - (アカウント名義人本人がVECOへ出向く必要は無く、私が代わりに上の書類を持ってここに来て提出すればよい。委任状作成も不要。)
最後の「身分証コピー+3か所サイン=Photocopy of Valid ID with 3 Specimen Signatures」は、フィリピンの役所や銀行などでたまに求められることがあります。
こういう状態にすれば良いです。
私の友人2名とも(セブ在住と日本帰国中)、直近の支払い金額を入力することでアプリでアカウント管理ができるようになったため、すぐに登録電話番号を変更する必要はなくなり、この手続きは実際にはしていませんが、必要な方は参考にしてください。
…まあ、VECOさんのことなので、担当者によって言うことが変わったり、上のものをちゃんと用意して持って行っても「やっぱりあれも持って来い」と言われることも十分ありえます。ご注意下さい!
まとめ・感想・おまけ
今回わかったことをまとめますと、
- VECOは2ヶ月の電気代滞納で電気を止めることがある
- 電気を止められたら復旧するにはOne PavilionのVECOなど特定のVECOセンターへ行く必要がある(地域によるので要確認)
- VECOへ行く前に物件についているメーターの写真を撮って行くほうがベター
- コンドの電気メータールームの中の様子とクリップ色の違いを知った(どうでもいい知識 笑)
- 電気代を滞納したら、Bill Deposit(次の滞納に対応するための前払い金)も支払う必要があるかも
- コンドミニアムのコンシェルジュや警備員には、身分や事情をきっちり説明して証拠も十分出したら思ってたよりずっと協力的だった
(ユニットオーナーがフィリピンに戻れない理由としては、とりあえずFamily Mattersと言っておけば、家族を大事にするフィリピン人は大体納得してくれる) - 電気メーターの取り外しは実際にあり、実行されてしまうと取り外し・再取付費用として2000~5000ペソ位(!)を請求されるらしい
VECOによる「メーターの写真を撮ってこい」「ところでBill Depositも別途払え」という突然の指示については、「前もって言ってくれてたらもっとスムーズに事が運ぶんちゃうんかい」という意味で腹が立ちましたが、まあこっちは電気代滞納してる側なのであんまり言えないですね。(このブログで十二分に愚痴ってるけど)
朝から出かけて、移動時間含めても1時間ちょっとで済むかと思いきや、物件へ行ってメーター写真撮って、っていうことをしたせいで13時過ぎ頃までかかって、どっと疲れました。
…でもですね、実はOne Pavilionには日本食レストランの呑ん気があるんですよ。
支払いを終えた後、ぷりぷりしながらもここへ駆け込んでメニューを真剣に選び、
このお刺身弁当を食べたら、7割くらいは機嫌が治りました。
友人がセブに戻ってきたら、なにかおごってもらいます!
帰りもマンゴジープで、One PavilionからITパークまで1本(18ペソ、25分くらい)で帰りました。
フィリピン・セブ在住の皆さん、電気代の滞納や日本一時帰国中の払い忘れには、気を付けてくださいね!
そしてマクタン島などVECOの管轄じゃない地域でも、フィリピンなら同じようなシステムや指示はありえそうなので、在住者で似たような状況に陥ってしまった方に、何か参考にしていただければ幸いです。
コメント
セブキッチン様何時も詳細なる情報を有難う御座います
コンドやサブべションに住む独身日本人は全く把握しておらず助かりました。
今後ブログ内の資料写真をお借りする事出来ますでしょうか?
(資料引用先としてセブキッチンさんのお名前記載します)
尾田さん、いつも見ていただいて&感想コメントありがとうございます!
> 今後ブログ内の資料写真をお借りする事出来ますでしょうか?
はい、セブキッチン日記からと入れていただければ、画像を使っていただいて大丈夫です。
マクタン島の私の知っているおうちは電力会社がMECOで、今も紙の請求書が届いていると聞いていますので、まだこのアプリは使えないかもしれません。
電気の復旧方法とか前払い制度などは似てると思いますので、在住の方に参考にしていただければと思います!