セブのコンドミニアム暮らしの満足度が高い理由

移住情報

前回、フィリピン移住12年で住んだ3種類の住居タイプ(アパーテル・一軒家・コンドミニアム)のメリットとデメリットを紹介しましたが、今日は今も住んでいるコンドミニアム(以下コンド)で満足している点について、もう少し詳しく語りたいと思います。

私が住んでいるのは、ITパークにある比較的新しいコンドです。
セブの他のコンド在住の人と話していると、コンドによってルールや設備に違いがあることに気づきます。

今のコンドで気に入っている理由を思いつくままに4つあげるので、これからフィリピンで住むコンドを決める方や、引っ越しを考えている方などに参考にしてもらえたら嬉しいです。

ゴミ捨て用の「ガーベッジシュート」が超便利

日本のマンションでもあるところはある(和製英語ではダストシュート)ようですが、コンドの各フロアに1畳くらいのゴミ捨て室=Garbage Room があり、そこのポストのような所=ガーベッジシュート(Garbage Chute) にゴミ袋を入れると、管でつながった下の集積所に届き、処理してくれます。
大きなゴミや段ボール、ガラスなどはゴミ捨て室の床に置いておけばコンドのメンテナンススタッフが毎日回収して掃除してくれます。

コンドミニアムのガーベッジルーム

一軒家に住んでいた時は、ゴミ回収車が来るタイミングが頻繁ではなかったので面倒でしたが、今は部屋にゴミを貯めておかずに、いつでも好きな時にゴミが捨てられるのがありがたいです。

ただ、大事な書類とかを捨ててしまったらまずいなあという緊張感は常にあります(笑)
いざというときは、警備員に頼めば地下1階のゴミ集積所に入れてもらって探させてくれそうではありますが。幸い私は4年間で一度もそのような事態には陥っていません。

追記:2024年3月にコンドミニアム購入希望者とショールームを訪問した際に、ガーベッジシュートには問題もあって最近のコンドミニアムでは無くなりつつある、というお話も聞きました。
良かったらこちらも見てください。

配達物をコンシェルジュ(受付)で預かってくれるサービスがありがたい

フィリピンの配達員といえば、時間を守らない、突然「今から行く」とメッセージを送ってくる(友達か)、なのに迷ったり寄り道したりして結局来ない、といったトラブルがまあ多いです。

こちらではフィリピン国内や海外の商品をネット購入できるLazadaというショッピングアプリがあるのですが、コンドに住む前は、何か注文しても留守の時に限って配達に来ていたり、連絡があり外出予定をずらして待っていたのに「やっぱりお昼ごはんを食べてから行くね」と言われて結局夕方ごろまで待ったり、残念な経験をいろいろしました。
きっとフィリピン在住の方にとってはあるあるですね。

今はコンドのコンシェルジュが荷物を受け取って預かってくれ、配達員からは「ロビーに預けたよ」とメッセージだけが来るので、24時間好きな時に荷物を取りにいけます。荷物が重いときはコンドの警備員が部屋まで運んでもくれます。
おかげでコンドに越してきてからは、Lazadaの利用率が大幅に増えました。

また、以前一軒家に住んでいた時は、銀行からの封書や電気・水道の請求書が家の門のところに挟んで届けられていて(ポストがあるのにそこに入れない、誰にでも盗める状態)、配達員の感覚どうなっとんねん、と思ったことが何度かありました。
そういう個人情報の載っている配達物もコンドのコンシェルジュが受け取ってユニット別に保管しておいてくれるので、安心感があります。

フードデリバリーや外部の業者の入場規制

私の住んでいるコンドを含め、セブの複数のコンドではフードデリバリーの配達員は防犯のため、コンド1階の入り口付近までしか入れません
配達員からアプリ経由で着きましたとメッセージが来たら、警備員が常駐する1階まで行ってそこで商品を受け取ります。

日本だと、『女性一人暮らしでウーバーイーツを使うのは不安…』なども聞きますし、フィリピンでも配達員を装った強盗や強姦事件などが起こることはありますが、今のコンドでは部屋の場所や室内の様子が分からないのでそういう心配もなく、安心して頼みまくっています。

また、エアコン掃除や修理などの際の工事業者も事前に連絡先等をコンドの管理部に申請しておかないと入れないので、手間は若干ありますが、外部の人や関係者を装った人が悪さをする機会は少なくなっていると思います。

自家発電機の重要性

これは、日本に住んでいると分からないかもしれません。
セブやマニラのある程度しっかりしたコンドには、自家発電機=Generator Set がついています。
インフラが日本に比べて弱いフィリピンでは、電力会社による予告停電や大雨時などの突発的な停電がよくあるためです。

VECO停電告知

VECO(セブ市や近隣をカバーする電力会社)がフェイスブックで投稿する「予告停電のお知らせ」。 予定より長引いたり、後から日付や時間が変更されることもありますし、停電分の補償などがあるわけでもありません。

そうした時にコンドに発電機がついていると、冷蔵庫やWi-Fiルーターなど一部の家電は問題なく使えるので、停電の影響を最小限にできます。

このありがたさは、先日の超大型台風(2021年12月16日の台風22号・フィリピン名Odette)の時にセブ全体で大規模停電が起こったときに強く実感しました。
セブのほとんどの地域で暴風によって電柱等が倒れて、なんと1週間から7週間ものあいだ、停電しました。
クリスマスもお正月も、自家発電機を所有する建物以外ではまったく電気が使えなかったのです。日本ならありえないですよね。

台風後、電力会社は『地域や損傷具合によって異なるが、セブの被害地域全体の電力復旧には4週間ほどかかる』と宣言し、『病院や重要インフラ施設のある地域から優先して電力を復旧させる』と発表していました。

私が住むコンドは、インフラの1つ、大手通信会社のGlobe社が近いからか、比較的早い台風から1週間以内のクリスマス前には電力が復旧しました。
それでも、復旧までの約1週間は発電機が動いているとはいえ電気の使用方法が少し不便で暖かいシャワーも浴びられずストレスだったので、これでもし発電機がなかったらどれだけ辛かったかと思います。

発電機による電気の使用方法ですが、うちのコンドでは、部屋の冷蔵庫置き場あたりの壁に「非常用電源のコンセント」があります。
そして玄関にあるヒューズボックスみたいなところに「非常用電源のスイッチ」があり、停電した時はそのスイッチをONにすると、コンドの地下にある大型発電機で作った電気が非常用コンセントに供給されます。
非常用コンセントに電源タップをつないでおき、停電して発電機が稼働しだしたら、非常用電源のスイッチをいれて電源タップを引っ張り出し、そこに冷蔵庫とWi-FiルーターとUSB充電器を接続し、USB給電のライトや扇風機を使っていました。

コンドミニアムの配電盤

非常用電源のスイッチは普段はOFFになっていて、停電したら手動でONにします。 (他のスイッチは同時にOFFになります)

「非常用電源のスイッチ」(上画像の一番右)がONになっている間は、自動的に他のコンセントは使用できなくなります。そのため停電前に使っていた電気製品のプラグを一旦抜いて、壁の非常用電源コンセントにつながったタップの方に挿し直さないといけないんです。
電子レンジやIHコンロを使うときもいちいちプラグの抜き差しをしていたので、その作業が地味に面倒ではありました。
ちなみに、コンドによってはこのスイッチ切り替えやプラグ挿し替え作業が不要なところもあるようです。

エアコンやシャワーの温水器は非常用電源にはつながっていないので、地域一帯が停電している間は使えません。
(タコ足配線すれば使えそうですが危なそうでやっていません)

また、うちのコンドでは、台風直後から発電機を24時間回し続けて3日目くらいに、発電機が働かせすぎ?で一時故障し、数時間完全に停電したことがありました。
それ以降は発電機を休ませるために1日数時間の計画停電が実行される旨コンド管理部から連絡があり、一定時間に限って電気を使えていました。
これもまあ不便ではありましたが、コンド側の対応にはおおむね満足しています。

コンドによっては、備え付けてある発電機が壊れていたり、燃料となるガソリンをきちんと備蓄していないなどの理由で全然使えなかったりした例もあったそうです。
また、発電機使用料やガソリン費用という名目でかなり高額な追加料金をとられたりした場合もあったようです。
(幸い、うちのコンドでは追加料金の請求は一切ありませんでした)

これから、特にセブ地域のコンドに住む人は、この2021年の台風Odette時の対応がどうだったかは不動産屋さんや他の住民に聞いてみることをお勧めします。

まとめ

以上、私のコンド暮らしの満足の理由はゴミ捨て・配達物・セキュリティ・発電機でした。

非常用電源の使い方が複雑で、説明が長くなってしまいました。
私は入居した時に非常用電源のコンセントやスイッチについて丁寧に説明を受けたのですが、賃貸で入ったときにオーナーさんや管理会社がちゃんと説明してくれない場合もあると思います。
実際、せっかく発電機のあるコンドに住んでいるのに非常用電源の存在を知らなかった日本人在住者にも会ったことがあります。
今コンドに住んでいる方で自分の部屋の非常用電源の使い方が分からない方は、管理部(Admin)やコンシェルジュに聞いてみましょう。

次回は、住んでいるコンドに関する悪い点、もし引っ越すとしたら注意したい点などについて書いています。
そちらもよろしければご覧ください!

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